アムルット


高地熟成。ヒマラヤの神秘。特異な環境で作られるモルトウイスキー。


アムルット蒸留所
 インド独立の翌年にあたる1948年に創業。場所は「インドの田園都市」と称されるインド南部・カルナータカ州の州都「バンガロール」にあります。「インドの田園都市」と称される理由の一つとして、“熱帯地方”なのに夏は37度以上にならず、冬は12度を下回らないため、非常に過ごしやすい気候風土です。また、この土地は、蒸留所としてはずば抜けて高地にあり、その高さは914m(3,000フィート)に及びます。比較として「スコットランドで最も標高の高いスコッチ蒸留所」という「ダルウィニー蒸留所」が326m(1073フィート)、高地にあることで有名な日本の「白州蒸留所」が700m(2296フィート)であることから、いかに標高が高いかわかるでしょう。では、「標高が高くなれば、うまくなるのか」という疑問はあると思いますが、当然「環境」という要因は、熟成に影響を与えます。

3倍早く熟成が進む特異な環境
 ウイスキーは樽を通して呼吸をしており、エンジェルシェアを見ると、本場スコットランドでは2~3%、米国ケンタッキーでは12%、対してインド「バンガロール」では10~16%という高い数値になります。これは「それだけたくさんの蒸散・呼吸・濃縮を繰り返している」という証拠です。一言で言えば、「この極めてユニークな立地条件で作られるウイスキーは、通常のスコッチウイスキーよりも熟成が早く進む」ということであり、一説によると、3年物が10年物と同等の熟成度合いを誇るそうです。
 また、原料にもこだわっており、大麦はヒマラヤ山脈の清涼な丘陵地帯で、昔ながらの伝統農法を用い耕作された麦を使用、香り付けに使うピートはスコットランドのインバネス産の物を使用しています。

ジム・マーレー氏が大絶賛。
「世界第3位のウイスキー」とまで言わしめた「高品質ウイスキー」

 なお、製品において貫かれている思想は、「モルト・ウイスキー本来の持ち味を大事にする」こと。したがって、冷却濾過を行わず“機械化よりもむしろ人力”を合い言葉に、1本1本手作業でボトリングされています。これらの丁寧かつ実直な仕事ぶりが味に影響しないわけが無く、この味に惚れ込んだのがロビン・トチェック率いるブラックアダー社です。「自然の恵みそのままをボトリングする」という信条を持つ氏の目には、「パートナーにふさわしい相手」と映ったのでしょう。ブラックアダー社では、最初に4年間インドで熟成し、後にスコットランドへ運びオーク樽で更なる熟成を行ってからボトリングを行いました。その結果は明白です。アムルット・ブランドはオフィシャルも含めてヨーロッパ市場で瞬く間に高い評価を獲得しました。特に、ウイスキー・エキスパートの第一人者である「ジム・マーレー」氏がその著作「ウイスキー・バイブル2010年度版」(写真)にて“アムルット・フュージョン”を「世界第3位のウイスキー」とまで絶賛し100点満点中97点のスコアを得たことは快挙と言えるでしょう。

受賞歴多数。ヨーロッパが認めるブランド
 その他にも「モルト・マニアックス」や「IWSC」にて高評価。銀賞、銅賞など受賞履歴は枚挙にいとまがない程です。舌の肥えた欧州のモルト愛好家が認めた逸品、それが、「アムルット」なのです。

 

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