スキットルとは?ウイスキーを持ち運べる便利でおしゃれな容器!正しい使い方や洗い方をマスターしよう
「スキットル」は小型のドリンクボトルで、ウイスキーやウォッカなどアルコール度数の高い蒸溜酒を入れて持ち運ぶための容器です。英語では「hip flask(ヒップフラスコ/ヒップフラスク)」と呼びます。
そんな小さくておしゃれなスキットルの選び方や使い方、洗い方などを紹介していきます。
スキットルとは何か?
「スキットル(skittle)」とは、ウイスキーやブランデーなどアルコール度数の高い蒸溜酒を入れて携帯するための容器のことで、英語では「hip flask(ヒップフラスコ/ヒップフラスク)」と呼びます。ジーンズのお尻のポケット(ヒップポケット)に収まるように、湾曲した形をしているのが特徴です。
スキットルは日本ならではの呼び方で、英語で「スキットル(skittle/skittles)」というと、ボウリングの原型ともいわれる「ボールを転がしてピンを倒す遊び(九柱戯/きゅうちゅうぎ)」を指します。ヒップフラスコの形が木製のピンに似ていることから、日本では「スキットル」と呼ばれるようになりました。
スキットルの選び方
スキットルには様々な素材や大きさ、機能があるため悩む方も多いかもしれません。ここではスキットルを選ぶときのポイントをいくつか紹介します。
スキットルの素材
スキットルには主に4種類の素材があり、それぞれ特徴が異なります。
ステンレス
水筒などにも使用されるステンレスは、丈夫で劣化しにくく、錆に強いのが特長です。汚れにくいのでお手入れもラクです。ただし、金属臭がお酒に移りやすいデメリットもありますので、お酒の風味をより大事にしたい方は避けた方がよいかもしれません。価格は、比較的安価で使いやすいので、スキットル初心者やお試しに使ってみたいという方にはおすすめのスキットル素材です。
チタン
チタン製のスキットルは、軽量で強度が高く丈夫であることが特徴です。アウトドアにも最適ですね。ニオイ移りの心配もほとんどありません。長持ちするものを選ぶならチタン製がおすすめです。
性能面に優れていることもあり価格はやや高めです。
ピューター
ピューターは、錫(スズ)を90%以上含んだ合金です。錫のイオン効果で浄化され、お酒の味がまろやかになるといわれています。錆にくく、抗菌性があるのも特徴です。錫はやわらかい素材で加工しやすいためデザインの種類が豊富のも特徴。凝ったデザインのスキットルを探している人にはおすすめです。ただ、柔らかいため変形しやすく傷つきやすいので、あまり激しい取り扱いは避けた方がよいでしょう。
プラスチック
プラスチック製スキットルは、軽くて丈夫。錆びることなく、変形しないのが特徴です。水筒の代わりとして使えるものもあります。リーズナブルな価格も魅力ですが、重厚感には欠けます。スキットル独特の風格を楽しみ人にはあまりおすすめできません。また金属と比べ熱に弱いので、お湯ですすぐ場合は、事前に耐熱温度を確認した方が良いでしょう。
スキットルの容量
スキットルの容量は130~500ミリリットル程度と幅広いですが、最も流通しているのは200ml前後の容量でしょう。一人でアウトドアを楽しむのであれば小容量サイズ、キャンプなどで仲間とワイワイ飲むなら大容量サイズと用途に合わせて選べます。
ヒップポケットに入れるなら、一般に容量130~200ミリリットル前後のスキットルがおすすめです。
スキットルと付属品
キャップ一体型
スキットルはキャップ一体型とキャップが別々になっているタイプがあります。基本的に外で使うことを考えると一体型の方がキャップを無くす心配もなく使いやすいですね。
漏斗の有無
スキットルにお酒を入れるときは漏斗を使った方がお酒をこぼさずに入れることができます。専用の漏斗が付属しているものなら、別途用意する必要がなくて便利です。既に家に漏斗があるという方はそちらで代用しても大丈夫です。
専用ケースやホルダーはあるか
スキットルに専用ケースを装着すれば本体を保護できます。またホルダーを使えば、肩に掛けて運ぶことも可能です。必要に応じて選んでください。
スキットル(ヒップフラスコ)の正しい使い方
スキットルの使い方や注いでよいお酒の種類や飲み方などを確認していきます。
お酒の入れ方
スキットルにお酒を入れる際はこぼさないように漏斗を使うのがおすすめです。専用漏斗つきの商品は漏斗が飲み口にフィットして注ぎやすくなっています。ご自宅の漏斗でも代用可能です。
お酒を入れる量
グラス一杯=約30ミリリットルを目安に、必要な量を入れます。参考までに、ウイスキーのストレートやロックのシングルは約30ミリリットル、ダブルは約60ミリリットルに相当します。
飲み方
スキットルから直接飲んでもグラスに入れて飲んでもOKです。一人で使うスキットルであれば直接、ロックやハイボールで楽しんだり、キャンプなど複数人で飲むときはグラスに注ぐなど、状況に応じて使い分けると良いでしょう。
スキットルに適したお酒の種類
スキットルには基本的にアルコール度数40%以上あるような蒸留酒を入れます。ウイスキーやブランデー、ウォッカ、テキーラ、ラムなどの蒸溜酒です。アルコール度数が高いお酒には殺菌効果があって雑菌が繁殖しにくいので、持ち運んでも比較的安心して飲むことができます。
スキットルに入れてはいけないお酒の種類
ビールなど炭酸が含まれるお酒は、スキットルが破裂する危険性があるのでNGです。また、ワインや日本酒などの醸造酒や、リキュールなど糖分が含まれるお酒は、雑菌が繁殖します。更に内部がべたついて汚れたり、金属に反応して味が変化する恐れがあるので入れないようにしましょう。
スキットルの洗い方
スキットルは使った後のお手入れも大切です。ここではスキットルの洗い方を紹介します。素材によっては向かない洗い方もあるので気をつけてください。
お湯と食器用洗剤で洗うのが基本
スキットル洗浄の基本的な流れは下記の通りです。
<スキットルの基本的な洗い方>
- 食器用洗剤をつけたスポンジで飲み口を洗う。
- 食器用洗剤と熱湯をスキットルの半分くらいまで入れて蓋をし、振り洗いする。
- ぬるま湯でよくすすぐ。(最後に熱湯ですすぐと内側が乾きやすくなる)
- 完全に乾いてからアルコール除菌スプレーを吹きかけるか、消毒用エタノールを入れて振り、不要な分は捨てて乾かす。
アルコール度数の高い蒸留酒を入れるので汚れにくく、通常時はこの洗い方で十分です。
その他、内部の汚れが気になるときの洗い方を2つ紹介します。
<ステンレス製スキットルの汚れが気になるとき>
- 食器用洗剤をつけたスポンジで飲み口を洗う。
- 重曹小さじ1杯と約50度のお湯をスキットルの半分くらいまで入れる。
- 蓋をして軽く振り洗いする。
- 4. 約1時間置いたらよくすすぎ、最後に熱湯ですすいで乾かす。
<内部のひどい汚れが気になるときに>
- 細かく砕いた卵の殻や細かな砂を入れて振る。(傷つけないよう力加減に注意)
- 卵の殻や砂が入ったままの状態でお湯と食器用洗剤をスキットルの半分くらいまで入れ、蓋を閉めて振る。
- 中身を捨ててよくすすぎ、最後に熱湯ですすいで乾かす。
<ニオイが気になるとき>
ニオイが気になるときは、ホワイトビネガー(お酢)を使う方法もあります。お酢の脱臭効果でスキットルについたにニオイをとることができます。
- 水の量に対して10%のお酢を入れ、沸騰させたものをスキットルに入れる。
- そのまま1時間程度放置する。
- 中身を捨て、お酢のにおいがなくなるまでしっかりすすぎ洗いする。
ただし、チタン製のスキットルには不向きなので気をつけましょう。
いずれも完全に乾いてから、最後にアルコール除菌スプレーなどで消毒しましょう。
スキットルで楽しくウイスキーを持ち運ぼう
スキットルは、ウイスキーなど蒸溜酒を持ち運ぶのにおすすめのアイテムです。大きなボトルを持ち運ぶのは重たいですが、スキットルに必要な分だけ入れれば持ち運びも楽ですね。キャンプや登山、ハイキングでスキットルを楽しみたい方のためにアウトドアメーカーからもオシャレで実用的なスキットルが発売されているのでぜひ活用してみてください。