ROKUMOJI Craft GIN Green Planet 43% 700ml
メーカー・ろくもじ株式会社による紹介文
<ボタニカルについて>
樹齢 300 年のミズナラ。それは言うなれば、300 年の出汁とも言えます。
日本のミズナラ(ジャパニーズオーク)は白檀のような香りに似ていると言われます。その香りが世界中のウイスキー愛好家の中で広がり、今ではブランド樽材として人気です。
樹齢が長いほどに香りは濃く、バニラやキャラメルのような甘い香りを持ち、ウイスキーやラムのような芳醇なバレル(木樽)そのものの香りがします。
そこに山ぶどうを干したレーズンを加えることで、ラムレーズンのような甘い香りのジンを造り出しました。地球誕生から 46 憶年。
江戸時代に芽生えて育った樹と里山で静かに実る宝石のような山ぶどうで生み出されたジンは、緑豊かな大地が生み出した”地球酒(ちきゅうさけ)”Green Planet。地球そのものを感じるお酒です。
<今回の取り組み>
「ナラ枯れ」という言葉をご存知でしょうか?ナラ枯れは言葉の通り、ナラが枯れるてしまうことですが、現在、日本の森林では、これが問題となっています。ナラ枯れは日本の歴史を見ると周期的に起こることが知られているのですが、近年のナラ枯れは終わりが見えず、徐々にナラの荒廃が進んでいます。
ナラ枯れの原因はカシノナガキクイムシ(通称:カシナガ)が樹のの内側にラファエレア菌(通称:ナラ菌)を運び込み、それが繁殖して水の吸い上げを阻害することによるもので起こります。
これらの原因は、気候変動や地球温暖化、林業の衰退などと言われることが多いですが、実際はまだ原因の解明はされていません。弊社で調べたところによると、佐渡の研究で、土が酸性であることが原因のため、土に炭を撒いてアルカリ性にすることで、枯れそうなナラが息を吹き返す実験おしていて成功しているそうです。
ミズナラはロシアや中国にもありますが、日本で育ったナラは芳醇で白檀の日本らしい香りを持つことで知られており、樽材として世界でも人気の高いブランド材です。この島国特有の希少性の高いナラは動物達の大切な食糧でもあるドングリ、天然のマイタケやナメコ、イボセイヨウショウロと言って日本トリュフを生み出し、貯水力のある木は土壌を豊かにしています。自然界の生態系、そして食や水など、人とも密接な関係にあ
るため「人と自然の共生」に必要不可欠で大切な価値のある日本の樹の一つです。
本製品を通して、皆様にナラの魅力を感じていただくことで、この問題の解決をしていくことを目指します。
キーボタニカル:ミズナラ<水楢>
ミズナラ(水楢)はブナ科コナラ属の落葉広葉樹に分類される樹木です。ミズナラは日本の原産ですが、ロシアや中国、モンゴルにもモンゴリナラという同じ種の木があり、それもミズナラと表現されることがあるそうです。
ナラと聞いてもピンとこない方が多いでしょうが、簡単に言いますとドングリの木です。英語ではオークと呼ばれるナラの木はウイスキーやワインの樽として利用されることも多く、特に北海道産のミズナラはジャパニーズオークと呼ばれ、近年、ウイスキー樽として海外でも注目を集めています。
今回、使用したミズナラは北海道産の樹齢 300 年の木で、モノづくりの時に出た端材を利用しています。木を余すことなく活用するとともにミズナラの魅力や問題をより多くの方知ってもらえる取り組みとしてジンにしました。
使用した樹齢 300 年のミズナラは北海道産の銘木市で原木調達をしたものを約 5 年間天然乾燥させた最高級のミズナラをスティック状にしまして、ひとつ一つ、丁寧に表面を焼き上げ(チャーリング)ました。熱を加えることで、木の成分が活性化するため、より芳醇な香りを引き出しています。
ミズナラは切ってみると分かるのですが、そのものがウイスキーのような芳醇で酔ってしまいそうな香りがします。この香りを引き出すためには、水を多く貯水するミズナラをゆっくり乾燥させることで濃厚なキャラメルやバニラのような香りが引き立ちます。
これを熟成ではなく、ジンのボタニカルとして香りを抽出することで、熟成されてはいないですがウイスキーやラムのような熟成酒の芳醇な香りを纏わせました。
サブボタニカル:ヤマブドウ<山葡萄>
産地:魚沼近郊
ヤマブドウ(山葡萄)はブドウ科ブドウ属のつる性落葉低木樹です。北海道、本州、四国の山地に自生しますが、とくに寒い地方に多く、新潟県魚沼地域でも多く自生しています。昔から生食として果実が食べられていましたが、近年ではワインやジャム、ジュースの原料として里山の特産物として製品化される動きも活発になってきました。
ヤマブドウは熊の好物でもありますので、採取の際は気を付ける必要もありますが、何より動物の食べ物なので、乱獲してはいけません。ヤマブドウは果実そのものを食すと甘味もありますが、酸味の方が強いです。これを ROKUMOJI では天日に干してレーズンにすることで芳醇でとろけるような甘味を引き出し、サブボタニカルとして加えました。
ミズナラのキャラメルやバニラのような香りに相性が良く、ラムのような甘味を引き出しました。サブボタニカルにヤマブドウを選んだ理由はラムやウイスキーのような甘味をジンで引き出す素材を選ぶことで、ジンソーダやジントニックのような爽やかな夏のお酒とは逆にストレートやロックで冬に飲みたくなる香りや味わいに仕上げました。
濃厚でまったりとした第三シリーズのジンは紅茶のような香ばしい割りものやジンジャエールやコーラなどのスパイスの効いたジュースと割っても相性が良いです。