『KISHIN SHINOYAMA 』「DEATH VALLEY」 LABEL LINKWOOD 2008 13YO 52.8% 700ML
1960年代から、第一線で時代を撮り続ける、日本を代表する写真家・篠山紀信。広告写真や、ポートレート写真、家や風景、食、歌舞伎など幅広いテーマを表現する他、有名・無名の女性を被写体にしたヌード写真を発表し続けてきました。小学館発行の雑誌『GORO』で1975年から始まった巻頭グラビアの「激写」シリーズは、当時の流行語にもなったほどです。
客人によくウイスキーでもてなすという大のお酒好き。そんな彼が、今回の企画で気に入ったウイスキーが、山岡秀雄の選んだ「リンクウッド2008」です。華やかさが広がる上品な味わいのあるこのウイスキーのラベルに、初期のヌード写真集『Nude』(1970年毎日新聞社発行)からウイスキーに合う作品をあしらいました。Death Valleyで撮影した、裸体の女性が美しい1枚で、深い青からピンク色に変わりつつある朝焼けの空が印象的で、想像上の世界のような、未来的な雰囲気も感じとれます。
神秘的な瞬間が時を経ても美しく感じるこの写真に、ウイスキーの熟成の深みに思いを重ねてじっくり味わいたい一杯です。また、これからの季節には、透明感ある華やかさを引き立てるハイボールにして楽しむのもよいでしょう。
【テイスティングノート】
香り:すっきりとして、透明感がある。すりおろしリンゴ。金柑の皮。
味わい:最初、柑橘系のキャンディーと花粉。やや粉っぽいがジューシーなフィニッシュ。加水するとすっきりとして、スムーズになる。
総合評価:デスバレーの空の様に深く透明感がある。花っぽくて、フルーティーで典型的なスペイサイドモルトだが、オイリーさもある。